最近は各地のIT企業がエンジニアファーストという言葉を掲げてますが、実際何をしたらいいのでしょうか。
☆どこまでエンジニア中心の会社を築けばいいのか。
私も、若手ながら社長としてこの話題に関しては悩みがつきませんでした。
【給与】を多く支払えばいいのか。
【休み】を増やせばいいのか
【仕事内容】を本人の希望により近い形に持っていけばいいのか。
【福利厚生】を充実させていればいいのか。
【コミュニケーション】をしっかり図ればいいのか。
それとも、上記の5つ。いやそれ以上をすべて満たす必要があるのか。
悩んだ末になんとなく、現状辿り着いている結論をこの記事では綴っていこうかと思います。
@エンジニアファーストという言葉の現状・・・
【エンジニアファースト】という言葉は数年前からあらゆる企業が使い始めており、もはや採用媒体や企業紹介ページでは聞き慣れた言葉なのかもしれません。
実際に【エンジニアファーストのイメージ】というブログ記事で記載されているように、エンジニアファーストを謳った会社で嫌な目に遭うことも確率論として存在するでしょうし、言葉のイメージとして最近はよくないものなのかもしれません。
しかしながら、実際にエンジニアが満足して働いている会社も中にはあるのも事実です。
なら、その根本的な部分は何なのか。
@結局やけど【信頼付帯型満足】が鍵なんじゃね???
私の今日時点の頭では、条件面や仕事内容をいくら面白くしたとしても、結局はエンジニアが全方向において【満足・納得】している状況がエンジニアファーストの最終形態かと思っております。
私は、エンジニアが会社に関係するすべての事象において満足度が80%以上満たされている状態を
【信頼付帯型満足】と呼んでいます。
これは、経営者との良好な関係性に付随して、あらゆる就業条件の満足度が、個々の条件面を優遇するより高くなるような状態です。
以下の記事を参考にしていただければわかりますが、離職理由堂々の第一位は、、、、
【離職理由調査ランキング】
第一位「上司・経営層が気に入らない」です。
お察しの通り、IT業界中小企業層でいう「社長・営業」といったところですね。
第二位、第三位に関しても人間関係や環境面での理由が多く、給与は第四位に位置付けています。
すべての離職理由に共通するのは、当たり前ですが本人が【納得】していないことにあります。
誰でもわかることじゃんと思いますが、この当たり前が難しいのが経営の面白いところですね。
@【満足・納得】を引き出す手段・・・
納得が大切だと分かりつつも、納得させられていない企業が存在するから離職という行為が存在するわけです。※偉そうに書いてますが、私も実際納得してもらえているのかは今後に期待ですね、、(笑)
では、納得の手段として大切なことを私の所感で記載します。
①社員との会話で話を盛らない・濁さない。
・経営側に立つと入社率を上げて、尚且つ離職を避けるために、入社前の説明を誇大表現する会社が多いように感じます。
「給与は【最大】これくらい」
「こんな仕事もお願いできるかも」
など、可能性の話ばかりが先行してしまうと、入社後に減点方式で社員からの評価が下がっていくので、可能な限り最低限提供できる現状の環境や条件を話したうえで、最後に可能性の話を軽くした方がいいのではないかと思います。
また、入社後に関しても未確定な仕事の話など、事ある毎に話して社員からの評価を得ようとする経営層や営業さんも見たことがありますが、経営層や営業は「数字と結果」で実力示すものです。
未確定な情報で期待だけさせるとこれもまた、失注の際の社員からのイメージダウンが大きいので、必死に営業して確定した面白い情報を沢山展開できるようにした方がいいと思ってます。
受注した案件内容に関しても美化しすぎるのは禁物です。
「予定では問題ない仕事だけど、何が起こるかはだれも予想できないから、もしもの際は自分含めてみんなで助けます」
といったネガティブな可能性とそれに対する誠意を示すことが重要だと考えてます。
そして、話を濁さないのも大切です。経営者の中には反射的に不都合なことを社員に聞かれると誤魔化したり、濁したりする人にもこれまで出会ってきました。
しかし、人と人の会話の中で相手が焦って話を濁したり辻褄があっていないとすぐに勘づきます。
そして、不信感が生まれ、時には嘘がばれて信用を大きく失います。
そうすると、経営者の立ち振る舞いに納得しない社員が続出します。
②データ開示を怠らない
私の知る経営者の中にも、
「みんな知らないと思うけど、
君たちを雇うには~くらいかかって~」
「会社の決算情報は幹部しか見れないから」
等と、かたくなにお金の情報を開示しない経営者さんがいるのは事実です。
しかし、社員からしてみると、
「なぜ、給与がこれ以上上げられないのか」
「会社にお金貯まったなら、新事業したいのに」
と、不明確な金銭感覚をもとに不満を募らせてしまうのもまた事実です。
私は、自社では売上・役員報酬額・到達目標とする内部留保・会社経費のすべてを社員全員に開示できるようにしております。そのため、社員もなぜ会社が利益をこれだけとるのか。なぜ、自分の給与がこれだけなのか。経費を無駄遣いしていないかをすべて確認したければできる状態にしております。
③上記①・②を行ったうえで初めて条件面・仕事内容を重視
上記の①・②を行い信頼関係を築いたうえで初めて、給与や休暇等の細かい条件の高騰が功を奏してきます。①・②ができていないと、金の切れ目が縁の切れ目。
幾ら高年収で雇用していたとしても、自社の支払い限界値以上の給与アップを目指したとたんに退職まっしぐらです。
真摯に向き合ってくれる経営者:真摯に仕事をしてくれる社員という関係が当たり前ですが大切ということだと思います。
まとめ
●エンジニアファーストとは、エンジニアと経営者・営業が信頼できる状態を作り上げたうえで、双方の条件的満足を引き出すこと。
当社では上記のようにエンジニアファーストを定義します
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